同僚が辞めていく。昨今のコントラクター1年ルール、レイオフ等。
<状況>
カリフォルニアのオフィス。週に一度の、部全体ミーティングが、たった今終わったところです。なんと3人ものスタッフが、同時に来週いっぱいで辞めるとの発表があり、みんなショックで動揺しています。
<シーン3>
Brenda: B
Steve: S
John: J
B: Hey, did you hear what they just announced?
S: Yeah, three people are leaving next Friday … right in the middle of the project.
B: What happened? Were they laid off?
S: I don’t know. Do you know John? He’s one of the three. And he’s a really good programmer. That’s going to be a big loss for our team.
B: I know him well. Are those three regular employees or contractors?
S: I think they’re contractors, but I’m not sure. Oh, here he comes. John!
J: Hi Brenda and Steve. What’s up?
B: We were really shocked when we heard that you are leaving.
J: Yeah, I’m actually shocked too. But we had no choice.
S: What happened?
J: There’s a new policy in this company that contractors can’t work here for more than one year. And I’ve been here for almost a year
and a half. The other 2 contractors have the same situation. We were targets of a witch hunt.
B: Can’t they just renew your contract again?
J: No. It’s all because of a lawsuit against Microsoft, everybody has to suffer.
S: I read about that! That’s why? That’s really unfair.
<解説>
★lay off
レイオフする、解雇する
★a big loss
大きな損失
★regular employees
正社員
★contractors
コントラクター、請負人
日本で、個人事業主として、コンサルタント等をしている方はcontractorです。アメリカでは、コンピューター関係の技術者や会計士など、特殊技能を持った人が、企業と契約(何ヶ月契約、時給いくら等)して働く雇用形態です。
日本でごく一般的な、人材派遣のシステムはアメリカにもありますが、文字通り臨時雇用で、ごく短期の場合が多く、又、特に特殊技能を必要としない職種に限られます。派遣社員を英語にするとtempやtemporary staffer、temporary employee等と訳されます。
ただ、貴方が一年以上の長期の派遣で、社員同様に働いているのであれば、例えば就職の面接など、自分をアピールする必要がある場所では、I am a contractor. と言ってしまってもいいと思います。なぜなら英語でtempというと、イメージ的にネィティブスピーカーには若干低く聞こえ、contractor の方がずっと聞こえがいいからです。アメリカでの「コントラクター」は日本での「派遣」に近いものがあります。
★here ~ comes
~が来た、~がやって来るよ
★What’s up?
元気?、何かあった?
★have no choice
選択肢がない、仕方ない
★witch hunt
魔女狩り
ここでは皮肉として使われています。
★renew a contract
契約を更新する
★lawsuit
訴訟
★ It’s all because of ~
全て~のせいである、何もかも~が原因だ
★suffer
苦しむ
<全訳>
B: ちょっと、今報告されたこと聞いた?
S: ああ、来週の金曜日に3人も辞めるんだって。プロジェクトの真っ只中だっていうのに。
B: 何があったの?彼らレイオフされたの?
S: 知らないよ。ねぇ、ジョン知ってる?その3人の中の一人。彼は本当にできるプログラマーなんだよ。僕達のチームにとって大きな損失だよ。
B: 彼のことはよく知ってるわ。その3人は正社員なの?それとも契約社員?
S: 確か契約だったと思う、確信はないけど、、、。あっ!彼だ。ジョン!
J: ハーイ、ブレンダ、スティーブ。元気?
B: 私達、貴方が辞めるって聞いてすごくショックなのよ。
J: ああ、実のところ僕自身もショックなんだ。でもしょうがないんだよ。
S: 何があったんだい?
J: 契約社員は1年以上働いちゃいけないっていう、うちの会社の新しいポリシーができたんだよ。僕はもうここに1年半近くいるからね。他の2人も同じケースさ。僕達、魔女狩りのターゲットになってしまったってこと。
B: 単純に、会社が貴方との契約を更新することはできないの?
J: できないんだよ。それもこれも全部、マイクロソフトを訴えた訴訟のせいで、みんな苦しまなきゃいけないんだ。
S: 読んだよその記事!そのせいで?本当に理不尽だなぁ。
今回のシーンはいかがでしたでしょうか?ほぼほぼ私の実体験から会話の設定を作ってみました(苦笑)。
ここシリコンバレーでは、どこの会社でも定期的にこんな感じの会話が繰り広げられます。訴訟はいろんな形で起こるのですが、このトピックの背景になった訴訟は、長くコントラクターとして働いた人達が、社員と同等の待遇を受けられないのはおかしいと会社を訴えたケースだったと記憶しています。
大昔はコントラクター4年選手とか、割とザラだったのですが、この訴訟をきっかけに、ある程度の年数務めたら正社員へ登用されたり、この例のようにいきなり切られたりが始まりました。私もコントラクターから正社員になったことがあります。アメリカでの正社員とコントラクターの違いはまた別の機会に書きますね。どちらにも良いところ、悪いところがあります。
オフィスでの英会話で参考になる本を紹介します。
置きてから寝るまでシリーズは、個人的に思い出深い私の大好きなシリーズです。
CDが付いていてネイティブのアクセントや発音がよく分かるのが良い点です。