理想的な遅刻(?)電話連絡の入れ方。

理想的な遅刻っていうと変ですが(笑)、まあ、色々事情があって、会社に遅刻してしまうこともあると思います。今回はボーナスでスキット2つ、要領の良い人と悪い人の例を挙げてみます。英語でも日本語でも、物は言いよう、そして会話を自分に都合の良い方へ持っていけたら上手く世の中を渡っていけますよね?是非参考にしてみてください。

<状況1>
理想的な遅刻(?)、電話連絡の入れ方です。必死に急いでる感じを出し、かつ簡潔な理由とともに、誠意もたっぷり表してるので会話がすっと終わります。要領良しさんのケースです。

<シーン10-A>
B: Boss
T: Employee: Taro

Taro calls his boss on cell phone….
B: Hello?
T: Hi, this is Taro. I had to stop at the doctor’s this morning and it took a little bit longer than I expected. I’m running a little late.
B: When do you think you will arrive?
T: In about 20 minutes. I’ll work late tonight to make up the time.
B: Ok. Thanks for calling and letting me know.
T: Thank you. See you soon!
B: Bye.

<シーン10-A 解説>
★cell phone
携帯電話
mobile phoneやcellular phoneでももちろん通じますが、米口語ではcell phoneが断然主流です。ただ単にmy cellとしか言わない人もいます。
<例文>Let me give you my cell number.
<訳>(君に)ぼくの携帯の番号教えるね。

★at the doctor’s
doctor’sの後何も書かれていませんが、doctor’s officeの略で、会話ではこれで十分通じます。

★I’m running a little late.
(急いでるんですが)ちょっと遅れそうなんです。
これが今週一番覚えていただきたい一押し表現です。単純な文に見えますが、このrunningを入れることによって、「自分は一生懸命努力して急いでいるんだ」という感じが出せるのです。I’m going to be a little late. (ちょっと遅れます。)や、I’m being late. (遅刻です。)より、ずっとアピールしています(笑)。

★make up
穴埋めをする、埋め合わせをする
遅れますって言った後に、すかさずこれ。好感持てますよね!

<シーン10-A 全訳>
上司
社員:太郎

太郎、携帯から上司に電話をかける。。。
上司:もしもし。
太郎:もしもし、太郎です。今朝、医者に行かなくちゃ行けなかったんですが、それが思ってたより時間がかかりまして、ちょっと遅れてしまいそうなんです。
上司:どのくらいで着くかね?
太郎:20分後くらいには。その分、今日、夜残りますから。
上司:わかった。連絡ありがとう。
太郎:すみません。じゃ、後で。
上司:じゃ。

<状況2>
今度は同じく遅刻の電話連絡ですが、あまりうまくいかない例です。決して悪くはないんですが、いきなり「何分遅れます」で始め、相手に会話の順番を渡してしまうのは、下手なやり方です。

<シーン10-B>
B: Boss
J: Employee Jiro

Jiro calls his boss on cell phone….
B: Hello?
J: Hi, this is Jiro. I’m going to be about 20 minutes late this morning.
B: This is the 4th time this month you’ve been late.
J: I’m sorry, I had to go to the doctor’s this morning.
B: We’ve talked about this before. If you are going to be late, please call in advance. Was it an emergency?
J: Well no, but I had to get some medicine.
B: We have had customers waiting this morning because you are not here. We had no idea when you were coming in.
J: I’m sorry. I’ll call in advance next time.
B: Thanks. I hope everything went ok at your doctor’s appointment.
J: I’m ok. Thanks.
B: See you in 20 minutes.
J: Um… You’re not going to believe this… I just missed my train while we were talking on the phone.
B: When is the next one?
J: In 20 minutes.
B: <sigh> Ok. See you in 40 minutes then I guess. I want you in early tomorrow, ok?
J: Ok.

<シーン10-B 解説>
★We’ve talked about this before.
これに関しては、前に話したよね。
ここではthisの指すものは後から出てきます。
「これについては前に言ったけど~~」と前置きして話すやり方です。

★in advance
事前に

★I hope everything went ok…..
全てうまくいったんだといいんだけど。。。
日本語にはちょっと訳しにくいですが、優しい気遣いの一言です。普通は、未来の希望を表すhopeですが、結果を知らないのであれば、もう済んでしまったことにもこのように使えます。誰かが何かのテストを受けたのを聞いた後とか、病院の検査を受けたのを聞いた後とか、難しい商談が終わったのを聞いた後とか、とにかく「結果」を
知らずに、うまくいったことを願っているよ、と伝えたいときに使えます。

★I just missed my train….
ここでmy trainとしているのは、次郎君所有の電車ということではもちろんなく(笑)彼が乗ろうと予定していた電車ということです。
特にこういった状況がからまない場合は、
I missed the train. 電車に乗りそこねた。のがしてしまった。
となります。

<シーン10-B 全訳>
上司
社員:次郎

次郎、携帯から上司に電話をかける。。。
上司:もしもし。
次郎:もしもし、次郎です。今日20分ほど遅刻します。
上司:これで君、今月4回目の遅刻だぞ。
次郎:すいません。今朝、医者に行かなくちゃいけなかったもんで。
上司:前にもう話したよね。遅れる予定のときは、事前に連絡しなさい。緊急だったのかい?
次郎:あ~、いいえ。でも、薬をもらってこなくちゃいけなかったんです。
上司:君が居ないから、今朝、来客を待たせなくちゃいけなかったんだぞ。我々は君がいつ現れるのか、全く検討がつかなかったから。
次郎:すみません。次回から事前に連絡します。
上司:わかった。ま、医者の予約で、万事何事もなかったならいいけど。
次郎:僕は大丈夫です。ありがとうございます。
上司:それじゃ、20分後に。
次郎:あ、信じてもらえないかもしれないんですけど、、、、、こうして電話で話している間に、電車を逃してしまいました。
上司:次のは何時なんだい?
次郎:20分後です。
上司:<ため息>わかった。なら、どうやら40分後に到着、だな。明日はいつもより早く来てもらいたい。いいかね?
次郎:分かりました。

いかがでしたでしょうか?本当にちょっとしたことなんですが、微妙な会話の持って行き方で、相手に与える心象が変わってきます。母国語でもこういうのは苦労すると思いますので、英語の場合は今回のスキット、参考にしてみてください。相手に会話の順番を渡す前に、ささっと言いたいことを先に伝えてしまうのがポイントです。