データで見る、アメリカの最新SNSトレンドを深掘り!
今日は久しぶりのアメリカ今時事情、アメリカのSNSトレンドについて、最新のデータを見ながら色々深掘りしていきます!
和製英語のSNS
その前に一つ、英語学習のポータルとして情報を発信している我がサイトなので、とても大切なことをまず先に述べておきたいと思います。
もしかしたらご存知の方も多いかも知れませんが、日本語の中で普段使われている、このSNSという言葉、Social Networking Serviceの略とされていて、確かに全てが英語ではあるのですが、実は完全な和製英語で、ネイティブとの英会話の中でSNSと言っても通じません。
普段みなさんがSNSと呼んでいる、Facebook、X、Instagram、YouTubeやTikTokなどの媒体をまとめて、英語ではsocial media(ソーシャルメディア)と呼びます。SNSではなくて、social mediaが正解ですので、それだけはしっかりと覚えておいてください。口語で略すことはなく、いつもsocial mediaです。
まあ、といっても言葉は生もので、ここアメリカでは豆腐はtofu、カラオケはkaraoke、少しをskosh(スコッシュと発音)で通じるようになっているので、いつかSNSという言葉が市民権を得る日が、もしかしたら来るかも知れませんが、とりあえず今は全くそうなっていません 😀 。
日本語がそのまま英語になることは多々あるのですが、和製英語が英語になることはまずないので、おそらく将来もならないと私は推測します(笑)
アメリカのSNSトレンドを深掘りしてみましょう!
2023年12月の時点で、アメリカのSNSの利用者は人口の80.9%でした。これは、世界で最も高い利用率です。世界平均のSNSの利用率は54.2%なので、アメリカの利用率は世界平均を大きく上回っています。
アメリカのソーシャルメディアの利用率が高い理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- アメリカはインターネットの普及率が高い。
- アメリカではスマートフォンの普及率が高い。
- アメリカではFacebookなどのソーシャルメディアが、かなり早い段階から普及した。
アメリカは、ソーシャルメディアをビジネスやマーケティングに活用する企業も多く、ソーシャルメディアの利用率は今後も高まっていくと考えられています。
ちなみに、同じ時期の2023年12月、日本のSNSの利用者は人口の71.5%でした。現時点で総人口の29.1%が高齢者という日本ではありますが、アメリカには及ばずとも、それでもかなり高い利用率なのがその数字からわかると思います。特に60歳以上のSNS利用率は、2019年の30.2%から2023年には45.1%と、大幅に上昇しています。これは、スマートフォンのさらなる普及や、LINEなどのコミュニケーションアプリの利用拡大が背景にあると考えられます。
また、日本のSNSの利用率は、年代別で見ると、若年層ほど高くなっています。10代~20代の利用率は、80%を超えています。なので、アメリカに劣らず日本のSNSの利用率は今後も高まっていくと考えられますし、高齢者の利用率の高さを考えたら、将来はアメリカを抜いてしまうのでは!?と個人的には思っています。
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各SNSの特徴と投稿内容や利用者数のトレンド(世界、アメリカ、日本を比較)
- 特徴:実名登録が基本で、友人や家族、同僚など、リアルな人間関係に基づいてつながるSNSです。テキスト、写真、動画などの投稿や、グループやイベントの作成などができます。
- トレンド:
- 近年は、若年層の利用者減少が続いています。
この傾向は数年間ずっと続いています。Facebookは若者の利用者数を増やそうと、2022年に、アメリカで利用者の最低年齢を13歳よりも下に設定する計画を発表しました。当時でも、18歳から24歳の若者層で利用者数が減少傾向にあったからです。
- 近年は、若年層の利用者減少が続いています。
しかし、この計画には、児童保護団体や教育関係者などから、大きな反対の声が上がりました。児童保護団体は、13歳未満の子供がFacebookを利用すると、ネットいじめや性的搾取などの被害に遭う可能性があると指摘しました。教育関係者も、13歳未満の子供がFacebookを利用すると、学業や生活に支障をきたす可能性があると懸念しました。
この周りの大反対を受けて、Facebookは、計画の再検討を表明し、翌年には計画を断念することを発表しました。
もちろん、あの手この手でユーザー数を増やしたいところなので、最近やたらとインスタグラムと連携させようとしているのはその為かな?と思うのですが(←ここは私の推測)2つは別なものとして利用しているので、個人的にはやめてほしいなと思っています。
- 一方で、50代以上の利用者が増加傾向にあります。
- 近年は、Facebook内ではライブ配信や動画コンテンツなどの人気が高まっています。
- 利用者人数:
- 世界:30億5,000万人(2023年1月時点)
- アメリカ:2億6,900万人(2023年1月時点)
- 日本:2,600万人(2023年7月時点)
- 特徴:匿名で利用できる、短文投稿型のSNSです。140字以内のテキストや、画像、動画を投稿できます。
- トレンド:
- 近年は、若年層を中心に利用されていますが、2022年10月にイーロン・マスク氏がTwitterを買収してから、Xの利用者数全体では減少傾向にあります。アクティブユーザーの数も、トラフィックも減少傾向です。大規模なレイオフにより、ユーザーサポートやコンテンツ審査などの機能が低下し、ユーザーの満足度が低下したことも理由として考えられます。
- ニュースや時事ネタ、芸能情報など、タイムリーな情報の発信・共有に利用されています。
- ハッシュタグやリツイートなどの機能を利用して、ユーザー同士が簡単にコミュニケーションをとることができます。
- 利用者人数:
- 世界:3億3,300万人(2023年1月時点、2022年には4億人を超えていましたが、、、)
- アメリカ:4,400万人(2023年1月時点)
- 日本:4,500万人(2023年7月時点)
- 特徴:写真や動画をメインとしたSNSです。テキストと合わせて投稿できます。
- トレンド:
- インスタグラムの利用者数は、ここ1-2年で着実に増加しています。理由は、スマートフォンの普及によるモバイルアプリの利用拡大、昨今の短尺動画の人気、企業の積極的な活用が挙げられます。
- ファッションやグルメ、旅行など、ビジュアルに訴求するコンテンツが人気です。
- ストーリーズやIGTVなどの機能を利用して、ユーザーとのコミュニケーションを深めることができます。
- 利用者人数:
- 世界:10億人(2023年1月時点)
- アメリカ:1億6,000万人(2023年1月時点)
- 日本:3,300万人(2023年7月時点)
- 特徴:動画を投稿・視聴できるSNSです。長尺の動画投稿が可能です。
- トレンド:
- 近年は、幅広い年代層に利用されています。利用者数は増加傾向にあります。短尺動画で人気のTiktokと一緒にYoutubeショートが伸びています。
YouTubeは、英語圏で最も人気のあるSNSプラットフォームで、当然アメリカは英語圏の国であるため、YouTubeの人気が高くYouTubeのアメリカのアクティブユーザー数は、アメリカの人口の46.1%を占めるまでになっています。 - エンタメや教育、ニュースなど、さまざまなジャンルの動画が人気です。
- YouTubeクリエイター(YouTuber)による、オリジナルコンテンツが人気を集めています。
- 近年は、幅広い年代層に利用されています。利用者数は増加傾向にあります。短尺動画で人気のTiktokと一緒にYoutubeショートが伸びています。
- 利用者人数:
- 世界:20億人(2023年3月時点)
- アメリカ:2億4,500万人(2023年1月時点)
- 日本:7,000万人(2023年10月時点)
- 特徴:短尺(15秒~3分)の動画投稿型のSNSです。
- トレンド:
- 近年は、若年層を中心にTikTokの利用者数は、増加傾向にあります。
調査会社Sensor Towerによると、2023年9月のTikTokの月間アクティブユーザー数は、前年同月比で10.8%増加し、10億5000万人に達しました。これは、2022年9月の9億5000万人から、約1億万人の増加となります。また、TikTokのアクティブユーザー数は、世界人口の14.2%を占めるまでになりました。
- 企業がTikTokをマーケティングやブランディングに活用するケースが増えています。これにより、TikTokの認知度や利用率が向上しています。
- ダンスや音楽、チャレンジなど、さまざまなジャンルの動画が人気です。
- アルゴリズムによって、ユーザーの興味や関心に合わせて動画が表示されるため、新しいコンテンツとの出会いが多いのが特徴です。
- 近年は、若年層を中心にTikTokの利用者数は、増加傾向にあります。
- 利用者人数:
- 世界:10億人(2023年1月時点)
- アメリカ:1億4,000万人(2023年1月時点)
- 日本:1,700万人(2023年7月時点)
SNS全体の傾向と短尺動画が流行っている理由
全体的に、若年層を中心に利用されているSNSは、利用者人数が増加傾向にあります。一方で、50代以上の利用者が多いSNSは、利用者人数が減少傾向にあります。
また、近年は、短尺動画の人気が高まっています。TikTokやYouTubeショートなどの短尺動画専用プラットフォームの利用者が増加しており、既存のSNSでも短尺動画の投稿や視聴が増えています。スマートフォンの普及により、TikTokなどのモバイルアプリの利用が拡大しています。
長尺より短尺動画が最近流行っている理由には、以下のようなものが考えられます。
- スマートフォンの普及
スマートフォンの普及により、いつでもどこでも気軽に動画を視聴できる環境が整ってきました。そのため、短尺動画のように、スキマ時間に気軽に視聴できる動画が求められています。
- 視聴者の関心の低下
現代の視聴者は、情報量が多く、多様な選択肢があるため、1つのコンテンツに長い時間集中することが難しくなってきています。そのため、短尺動画のように、要点を簡潔に伝えられる動画が求められています。なんだか人間の脳が疲れてきているようで、ちと心配です。。。
- SNSの普及
SNSの普及により、誰でも簡単に動画を投稿・共有できるようになりました。そのため、短尺動画のように、気軽に投稿・共有できる動画が求められています。
今後も、次に何かのブームが起こるまでは短尺動画の人気は高まっていくと予想されます。
有名どころ以外で、アメリカで使われているSNS
- Snapchat: メッセージングアプリで、投稿した写真や動画が一定時間で消えることが特徴です。Snapchatは、10代から20代の若者を中心にとても人気があります。これらの年代のアメリカ人の約80%がSnapchatを利用していると推定されています。Tiktokやインスタの台頭により、一時期利用者数が減ったのですが、2022年からまた盛り返してきて、今は増加傾向にあります。AR機能が充実しています。
- Reddit: ユーザーが自由に投稿できる掲示板で、様々なトピックがあります。10代から30代の若者を中心に人気があります。これらの年代のアメリカ人の約40%がRedditを利用していると推定されています。その匿名性、多様なコンテンツ、コミュニティ機能で人気があり、今後も利用者は増えていくと思われます。
- BeReal: フランス発のSNSです。BeRealは、1日1回、決められた時間に、カメラをオンにして、前後15秒の動画と写真の両方を投稿するというユニークな機能を備えています。この機能により、BeRealは、他のSNSとは異なり、よりリアルな日常生活を垣間見ることができるとされています。利用者は10代〜20代ですが、まだ新しいSNSなので今後も利用者は増えていくと思われます。
- WeChat: 中国で人気のあるSNSで、アメリカ国内では、中国系アメリカ人、中国の文化に興味のあるアメリカ人の間で使われていますが、一般のアメリカ人には知られていません。利用者は人口の0.8%ほどです。米国政府は、WeChatを国家安全保障上の脅威と見なしており、WeChatの利用を制限する規制を導入しています。これにより、アメリカ人のWeChatの利用がどんどん減少しています。
未来のSNSトレンド予測
今後もSNSは進化し続けるでしょう。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)がますます組み込まれて、ユーザーエクスペリエンスが拡張される可能性があります。また、プライバシーの重要性が高まって、ユーザーが自分の情報をより管理しやすい環境が求められるかもしれません。
SNSの変遷を通じて、個々のプラットフォームがどのように人々の生活に影響を与えているかを理解することは、デジタル時代の重要な視点となってくるでしょう。安全に、楽しく、SNSを有効活用していきたいですね!
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